アナウンサーの出身大学として多いのは、いわゆる偏差値の高い有名大学であることは確かです。
例えば早稲田や慶応、明治や立教など、東京の私大が特に目立ちます。これらの大学は、マスコミ業界全体として志望者が多い大学ということもあります。ただし、特に関東の私立は規模が大きいこともあり、一般企業として見ても卒業生の占める率が高い傾向があるのも明白な事実としてあります。
言うまでもなくアナウンサーはそれなりのビジュアルが求められ、さらに日本語の能力や、トークをうまく回す器用さなど様々な重要なスキルがあります。
日本語の能力などはトレーニングで伸ばすことも出来るのですが、ビジュアルは持ってうまれたものです。そのため、特にどこ大出身だから有利だということは、本来的にはないと答えるのが正しいかと思います。
しかし、だからと言って早慶などが有利ではないかといえば、完全にそうとは言えないのです。
早稲田や慶応など、アナやマスコミの関係者を多く輩出している大学には放送系の強いサークルが存在しています。そのようなサークルには、マスコミ関係の会社に勤めるOBが多いことからマスコミ全体の採用傾向などが分かりやすいのです。
また、採用試験の突破の秘訣などを教えてくれることもあるかもしれません。
OB関係で、マスコミ関係のアルバイトが入ってくることもあります。マスコミ関係のバイトは、通常の雑誌やネットなどではあまり募集せず、縁故で誘うことが多くなっています。
もちろん、機密事項などが多いこともその一因なのですが、このようなアルバイトによってコネクションを作り、採用に結びつける人も多いということです。
アナにしてもこのような有利なコネクションをうまく作り上げ、採用に持っていけるケースもないわけではありません。
もちろん前述したように、アナウンサーとしても最低限の能力をきちんと備えていることが、条件になるのですが、可能性として考えれば確率は少しは高いのかとは思います。
そのような、強い学校に通えないアナウンサー志望の人たちはどうするのでしょうか。
この場合、アナウンススクールに通うことが多いようです。キー局などのテレビ局では、話し手を要請するための学校を持っている会社が多いです。このような場所に通えば、現役のアナウンサーが技術をきちんと教えてくれ、さらにコネクションを作ることも可能です。
局側としても良い人材を確保するため、アナウンススクールに通っている有望な人に声をかけ、採用試験に誘うこともあるようです。もちろん採用に直結するわけではありませんが、夢への道に一歩近づくことはできるでしょう。
最後に
このように、アナウンサー採用に有利な大学は「本来的には無いが、可能性が高まる方法はある」という答えしかできないのが現状です。
アナという職業は専門性が非常に問われる仕事であり、とても頭がよければ出来るわけでもないですし、とてもかわいいからできるわけでもありません。
他の仕事と同様に、少しのコネクションと努力、そして運を身に着ければ、もしかしたら夢が実現するかもしれません。
アナの人に話を聞くと、必要な能力は「人の話をきちんと聞く能力」が重要だといわれたことがあります。ただ自分の言いたいことを話すのではなく、対象の人たちの話をきちんと聞き、それを理解し、うまく場をつなぐ能力がとても大切なのだそうです。
それは、日常の場でも学ぶことはできます。
日ごろから、人の話をよく聞き、人とよく話し、議論をして自分の能力を高めていくことは他の職業でも大切なことですが、アナとしてもとても重要なことです。生活の場からきちんと考え、夢に近づいていくことが近道かもしれません。